2008.02.21
Q:あなたに後継者はいますか?
- - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -
本作品はお色気シーン、もしくはそれを想起させる表現を含みます。
ご家族でご一緒にお読みになるのにはふさわしくありませんので、
そんな場合は、今すぐどこかへ、たとえばココへ飛んでってください。
- - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -
A : おまえの力も地に落ちたのう。
B : 大王様、面目ございません。
A : どうするつもりじゃ。
B : はっ、はい…。
どのようなご処分でも甘んじて受ける覚悟で参りました。
A : 何もおまえを罰しようとは思っていない。
情けないのは、あくまであの男だからな。
B : は、恐縮至極に存じまする。
A : おまえは、おまえが持てる最大限の力で叫ぼうとした。
しかし、あの男は先回りをして、
おまえの背後から忍び寄り、
どんな手を使ったのかはわからんが、おまえの気を失わせた。
それもただ、“あと10分”の惰眠をむさぼりたいという、
動物的かつ短絡的な理由でだ。
結局10分どころか1時間も寝坊し、
朝一の会議は見事スッポカシと相成った。
B : まさか裏の方から手を回してくるとは思いませんでした。
A : おまえの力だけでは、
もういかんともしがたいところまで来ているようじゃ。
B : 大王様、本日は老いさらばえた私めの代わりにと思いまして、
この者を連れて参りました。
A : 見かけぬ顔じゃの。もちと近こう寄れ。
B : さ、さ、お目通しいただくのじゃ。
A : 顔を上げよ。
ほお、なかなかスッキリとした顔立ちじゃ。
おまえの息子か?
B : いえ、私めは、人徳の無さゆえに、
子宝にも恵まれなかったのでございます。
この者は我らが民(たみ)とは、出自を異にする者にて…。
A : どこの生まれかの? 若者よ。
C : 「照るの民」の者にございます。
A : 「照るの民」とな?
おお、「TELの民」、「電話の民」。
ワシも昔、まだ営業をやっておった頃、
全国各地のビジネスホテルをよく泊まり歩いておった。
翌朝、大事な面談があるときなど、
ホテルのフロントのお姉さんにモーニングコールを頼んだものだ。
なるほどなァ、目覚ましの翁(おきな)。
おまえの考えそうなことよ。
じゃが、目覚ましの翁よ。
ちいと、思慮が足りなかったのではないか。
あの男の部屋にはフロントのお姉さんなどはおらぬ。
モーニングコールのサービスは受けられぬということじゃ。
B : 恐れながら、大王様。
この者には、モーニングコールのサービス体制は無用でございます。
A : サービス体制なくして、この者がその役目をまっとうできるとな?
B : 御意にござりまする。
A : やって見せよ。
B : さ、早よう、やってご覧に入れるのじゃ。
C : このようにして毎朝7時にセットいたします。
このような音で鳴ります。
こうやって止めます。
A : おお、美しい声じゃ。
光るのか。
震えるのか。
そなた、名を何と申す?
C : ケータイと申します。
A : 「ケータイの皇子(みこ)」…良い名じゃ。
しかしケータイの皇子よ、
あの男の貧しい知能で、そなたを使いこなせると思うか。
C : 私を使うのに、さほど知能は要りません。
ただひたすら直感だけでボタンを押すのです。
最近の若い人はみなそうです。
頭は使いません。
A : いにしえより、ここ大和の国は、
遥か西方の国々から伝わる新しい文化を
すべてその胃袋に取り入れ、消化・吸収し、血肉として参った。
そなたの言う“直感”とやらも、
新しい文化の響きがする言葉じゃ。
目覚ましの翁よ。
おまえには、よい跡取りがおって幸せ者よのう。
今日はこのケータイの皇子を置いて行け。
ワシがまず使ってみる。
B : へ? あ、いや、大王様、それはなりませぬ。
まだ、右も左もわからぬ子どもでござりまする〜。
・・・・ * ・・・・ * ・・・・ * ・・・・
作者 : 果たして目覚ましの翁は、ケータイの皇子を、
大王様から守れるのでありましょうか!

はい、今、
「え? そういうこと? ああいうこと?」
っていろいろ考えた方、
上の「ショートショート」ボタンを押してください。
どうもありがとうございます。
本作品はお色気シーン、もしくはそれを想起させる表現を含みます。
ご家族でご一緒にお読みになるのにはふさわしくありませんので、
そんな場合は、今すぐどこかへ、たとえばココへ飛んでってください。
- - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -
A : おまえの力も地に落ちたのう。
B : 大王様、面目ございません。
A : どうするつもりじゃ。
B : はっ、はい…。
どのようなご処分でも甘んじて受ける覚悟で参りました。
A : 何もおまえを罰しようとは思っていない。
情けないのは、あくまであの男だからな。
B : は、恐縮至極に存じまする。
A : おまえは、おまえが持てる最大限の力で叫ぼうとした。
しかし、あの男は先回りをして、
おまえの背後から忍び寄り、
どんな手を使ったのかはわからんが、おまえの気を失わせた。
それもただ、“あと10分”の惰眠をむさぼりたいという、
動物的かつ短絡的な理由でだ。
結局10分どころか1時間も寝坊し、
朝一の会議は見事スッポカシと相成った。
B : まさか裏の方から手を回してくるとは思いませんでした。
A : おまえの力だけでは、
もういかんともしがたいところまで来ているようじゃ。
B : 大王様、本日は老いさらばえた私めの代わりにと思いまして、
この者を連れて参りました。
A : 見かけぬ顔じゃの。もちと近こう寄れ。
B : さ、さ、お目通しいただくのじゃ。
A : 顔を上げよ。
ほお、なかなかスッキリとした顔立ちじゃ。
おまえの息子か?
B : いえ、私めは、人徳の無さゆえに、
子宝にも恵まれなかったのでございます。
この者は我らが民(たみ)とは、出自を異にする者にて…。
A : どこの生まれかの? 若者よ。
C : 「照るの民」の者にございます。
A : 「照るの民」とな?
おお、「TELの民」、「電話の民」。
ワシも昔、まだ営業をやっておった頃、
全国各地のビジネスホテルをよく泊まり歩いておった。
翌朝、大事な面談があるときなど、
ホテルのフロントのお姉さんにモーニングコールを頼んだものだ。
なるほどなァ、目覚ましの翁(おきな)。
おまえの考えそうなことよ。
じゃが、目覚ましの翁よ。
ちいと、思慮が足りなかったのではないか。
あの男の部屋にはフロントのお姉さんなどはおらぬ。
モーニングコールのサービスは受けられぬということじゃ。
B : 恐れながら、大王様。
この者には、モーニングコールのサービス体制は無用でございます。
A : サービス体制なくして、この者がその役目をまっとうできるとな?
B : 御意にござりまする。
A : やって見せよ。
B : さ、早よう、やってご覧に入れるのじゃ。
C : このようにして毎朝7時にセットいたします。
このような音で鳴ります。
こうやって止めます。
A : おお、美しい声じゃ。
光るのか。
震えるのか。
そなた、名を何と申す?
C : ケータイと申します。
A : 「ケータイの皇子(みこ)」…良い名じゃ。
しかしケータイの皇子よ、
あの男の貧しい知能で、そなたを使いこなせると思うか。
C : 私を使うのに、さほど知能は要りません。
ただひたすら直感だけでボタンを押すのです。
最近の若い人はみなそうです。
頭は使いません。
A : いにしえより、ここ大和の国は、
遥か西方の国々から伝わる新しい文化を
すべてその胃袋に取り入れ、消化・吸収し、血肉として参った。
そなたの言う“直感”とやらも、
新しい文化の響きがする言葉じゃ。
目覚ましの翁よ。
おまえには、よい跡取りがおって幸せ者よのう。
今日はこのケータイの皇子を置いて行け。
ワシがまず使ってみる。
B : へ? あ、いや、大王様、それはなりませぬ。
まだ、右も左もわからぬ子どもでござりまする〜。
・・・・ * ・・・・ * ・・・・ * ・・・・
作者 : 果たして目覚ましの翁は、ケータイの皇子を、
大王様から守れるのでありましょうか!
はい、今、
「え? そういうこと? ああいうこと?」
っていろいろ考えた方、
上の「ショートショート」ボタンを押してください。
どうもありがとうございます。
2008.03.31
Q:毎日は輝いていますか?
K : おお、美しいのう。
一見皆同じように見えるが、
実はひとつひとつが違う輝きを秘めておる。
“朝日と夕日と月の雫(しずく)を封じ込めた水晶の玉”。
5つだけ余ってしまった。
これをどのようにして分ければよいのか。
3 : 大王(オオキミ)様、恐れながら申し上げます。
K : おう、ヤヨイのミコトか、言うてみよ。
3 : 我らに等しくお与えになろうという大王様の慈悲深き御心(みこころ)、
感涙(かんるい)に耐えませぬ。
K : うむ。して?
3 : 我らはもう十分いただきました。
かかる上は、大王様にお収めいただくのがよいかと…。
K : ワシが収めてどうなるのじゃ。
若い頃なら何でも食えたが、今はもうダメじゃ。
霞のほかは腹にもたれて難儀する。
8 : (仙人かヨ)
K : 何じゃ? ハヅキのミコト。大きな声で申せ。
8 : この資本主義社会を強く生き抜くためには、
競争に勝つ力が求められております。
その辺に並べていただいて、
砂浜ダッシュで早くつかんだモノ勝ち、というのがよいかと。
5 : ハヅキのミコトに賛成でござる。
K : サツキのミコトも早いモン勝ちか。
2 : 恐れながら…。
K : おう、キサラギのミコト。
十二人衆きっての智恵袋であるおヌシの意見を聞こうではないか。
2 : 5つ余るのがよくないのでございます。
K : 余ってしまったのだ。
2 : 余らないようにしていただきとうございます。
K : できるか?
2 : 大王様のお力をもってすれば。
K : どのように?
2 : もう少しだけ速く、太陽の周りを地球が回るよう、
公転スピードを上げていただければ。
K : 5日分だけか?
2 : 御意。
K : …やってみたのじゃ。
2 : むずかしゅうございましたか?
K : 重くなりすぎた。
2 : 地球がでございまするか?
K : 人の数が増えすぎた。
いやそれ以上に人の心の中に潜む“ダークマター”の量が
想定外に巨大になりすぎたのじゃ。
7 : “ダークマター”について、解説いたしまする。
宇宙にはたくさんの星や銀河がありますが、
私たちに見えるのは、全体のごく一部でしかありません。
でも天文学者の間では、
『宇宙にある物質のほとんどが
巨大な質量を持つ暗黒物質“ダークマター”である』
というのが定説になっています。
K : ありがとうよ、フヅキのミコト。
そなたの科学の知識をもって、いずれこの世を救ってくれ。
じゃが、さきほどワシが言うた“ダークマター”はもっと抽象的な意味じゃよ。
ひと言で言うなら、“邪悪な心”じゃ。
シワスのミコトはどうじゃ、さっきから腕組みをしておるが…。
12 : 恐れながら。
ムツキのミコトから飛び飛びにお与えになってはいかがですか。
早い者勝ちということになると、
エネルギーの有り余っている春や夏の衆が有利でござろう。
欲張りもののハヅキのミコトなどは、
一人で3つも抱え込むやもしれません。
8 : シワスのジイよ、この世は力ぞ。
貴様のような腰抜けに出る幕はないのだ。
我こそはと思う者、ここに集まれ。いざ勝負じゃ。
K : シワスのミコトよ。すまんな。
ワシは子育てに失敗したようじゃ。
まあ、よい。たかが5日分だけのこと。
ここでワシと一緒に見物していようではないか。
・・・・・・・・・・・・・・・・
実況 : かくして、5つの“朝日と夕日と月の雫を封じ込めた水晶の玉”をめぐる
砂浜バトルが、大王様の御前にて賑々しく執り行われております。
如月(2月)のミコトは体調不良を理由に、
師走(12月)のミコトは年齢を理由に、
それぞれ棄権いたしまして、参加者は10名。
2人ひと組のマッチプレイ方式で争われております。
勝負は1回だけ、負けたら終わりのサバイバルゲーム。
これまでのところ4組の勝敗が決定しております。
砂浜に置かれた玉を獲得できたのは、
睦月(1月)・弥生(3月)・文月(7月)・神無月(10月)の4名。
さて残る玉は、あと1こ。
どちらが“朝日と夕日と月の雫を封じ込めた水晶の玉”を
手中に収めるのでしょうか!
さあ、皐月(5月)と葉月(8月)が突っ込んでくる!
ものスゴイ砂煙だ!
最後の1こに飛びついた!
あっ、何と取り損ねた玉は宙を舞って大王様の足元に!
幸運にもそれを拾い上げたのは師走(12月)のミコト!
真っ赤になって悔しがる皐月!
天を仰いで膝から崩れ落ちる葉月!
あ、いけません。
凶暴な狼と化した皐月と葉月が、
あの大人しい如月のミコトを取り囲みました。
8 : そこの紙袋! じゃねぇか智恵袋!
いけすかんヤツじゃ。
5 : “キサラギ”じゃあ?
なんやキザッタラシイ名前つけてもらいよってー!
8 : オレらに寄越せ。
2 : 何をですか?
8 : 何をじゃねぇだろ。
5 : おまえの“水晶玉”をだよ。
2 : あ、これは大王様からいただいた大事なもの…。
実況 : ああ、なんということ!
大王様の御前だというのに!
このようなこと許されるものではありません!
如月のミコトから力づくで奪い取った水晶の玉を手に
皐月と葉月は意気揚々と引き上げていきました!
・・・・・・・・(後日談)・・・・・・・・
作者 : かわいそうに思った大王様は、
その後4年に1度、
如月のミコトにこっそりと、
“朝日と夕日と月の雫を封じ込めた水晶の玉”
の仕送りを続けているのだそうです。
読者 : まあまあ、おもしろかったけど、
作者先生、あんたベストタイミングを外したな。
今年の2月29日に今日の作品出すべきやったやろ?
惜しかったな。次は4年後やデ。
作者 : この作品、思いつくのが遅すぎました…トホホ。

はい、「残念やったなー」と作者をどん底に突き落とそうとしている方、
上の「ショートショート」ボタンを押してください。
そして、そんな意地悪な方は、
行った先の「ブログ村」でこのサイト「Q&A&B」を
見つけていただき、クリックして、
またここへ戻ってくること。
これは命令です。
どうもありがとうございます。
一見皆同じように見えるが、
実はひとつひとつが違う輝きを秘めておる。
“朝日と夕日と月の雫(しずく)を封じ込めた水晶の玉”。
5つだけ余ってしまった。
これをどのようにして分ければよいのか。
3 : 大王(オオキミ)様、恐れながら申し上げます。
K : おう、ヤヨイのミコトか、言うてみよ。
3 : 我らに等しくお与えになろうという大王様の慈悲深き御心(みこころ)、
感涙(かんるい)に耐えませぬ。
K : うむ。して?
3 : 我らはもう十分いただきました。
かかる上は、大王様にお収めいただくのがよいかと…。
K : ワシが収めてどうなるのじゃ。
若い頃なら何でも食えたが、今はもうダメじゃ。
霞のほかは腹にもたれて難儀する。
8 : (仙人かヨ)
K : 何じゃ? ハヅキのミコト。大きな声で申せ。
8 : この資本主義社会を強く生き抜くためには、
競争に勝つ力が求められております。
その辺に並べていただいて、
砂浜ダッシュで早くつかんだモノ勝ち、というのがよいかと。
5 : ハヅキのミコトに賛成でござる。
K : サツキのミコトも早いモン勝ちか。
2 : 恐れながら…。
K : おう、キサラギのミコト。
十二人衆きっての智恵袋であるおヌシの意見を聞こうではないか。
2 : 5つ余るのがよくないのでございます。
K : 余ってしまったのだ。
2 : 余らないようにしていただきとうございます。
K : できるか?
2 : 大王様のお力をもってすれば。
K : どのように?
2 : もう少しだけ速く、太陽の周りを地球が回るよう、
公転スピードを上げていただければ。
K : 5日分だけか?
2 : 御意。
K : …やってみたのじゃ。
2 : むずかしゅうございましたか?
K : 重くなりすぎた。
2 : 地球がでございまするか?
K : 人の数が増えすぎた。
いやそれ以上に人の心の中に潜む“ダークマター”の量が
想定外に巨大になりすぎたのじゃ。
7 : “ダークマター”について、解説いたしまする。
宇宙にはたくさんの星や銀河がありますが、
私たちに見えるのは、全体のごく一部でしかありません。
でも天文学者の間では、
『宇宙にある物質のほとんどが
巨大な質量を持つ暗黒物質“ダークマター”である』
というのが定説になっています。
K : ありがとうよ、フヅキのミコト。
そなたの科学の知識をもって、いずれこの世を救ってくれ。
じゃが、さきほどワシが言うた“ダークマター”はもっと抽象的な意味じゃよ。
ひと言で言うなら、“邪悪な心”じゃ。
シワスのミコトはどうじゃ、さっきから腕組みをしておるが…。
12 : 恐れながら。
ムツキのミコトから飛び飛びにお与えになってはいかがですか。
早い者勝ちということになると、
エネルギーの有り余っている春や夏の衆が有利でござろう。
欲張りもののハヅキのミコトなどは、
一人で3つも抱え込むやもしれません。
8 : シワスのジイよ、この世は力ぞ。
貴様のような腰抜けに出る幕はないのだ。
我こそはと思う者、ここに集まれ。いざ勝負じゃ。
K : シワスのミコトよ。すまんな。
ワシは子育てに失敗したようじゃ。
まあ、よい。たかが5日分だけのこと。
ここでワシと一緒に見物していようではないか。
・・・・・・・・・・・・・・・・
実況 : かくして、5つの“朝日と夕日と月の雫を封じ込めた水晶の玉”をめぐる
砂浜バトルが、大王様の御前にて賑々しく執り行われております。
如月(2月)のミコトは体調不良を理由に、
師走(12月)のミコトは年齢を理由に、
それぞれ棄権いたしまして、参加者は10名。
2人ひと組のマッチプレイ方式で争われております。
勝負は1回だけ、負けたら終わりのサバイバルゲーム。
これまでのところ4組の勝敗が決定しております。
砂浜に置かれた玉を獲得できたのは、
睦月(1月)・弥生(3月)・文月(7月)・神無月(10月)の4名。
さて残る玉は、あと1こ。
どちらが“朝日と夕日と月の雫を封じ込めた水晶の玉”を
手中に収めるのでしょうか!
さあ、皐月(5月)と葉月(8月)が突っ込んでくる!
ものスゴイ砂煙だ!
最後の1こに飛びついた!
あっ、何と取り損ねた玉は宙を舞って大王様の足元に!
幸運にもそれを拾い上げたのは師走(12月)のミコト!
真っ赤になって悔しがる皐月!
天を仰いで膝から崩れ落ちる葉月!
あ、いけません。
凶暴な狼と化した皐月と葉月が、
あの大人しい如月のミコトを取り囲みました。
8 : そこの紙袋! じゃねぇか智恵袋!
いけすかんヤツじゃ。
5 : “キサラギ”じゃあ?
なんやキザッタラシイ名前つけてもらいよってー!
8 : オレらに寄越せ。
2 : 何をですか?
8 : 何をじゃねぇだろ。
5 : おまえの“水晶玉”をだよ。
2 : あ、これは大王様からいただいた大事なもの…。
実況 : ああ、なんということ!
大王様の御前だというのに!
このようなこと許されるものではありません!
如月のミコトから力づくで奪い取った水晶の玉を手に
皐月と葉月は意気揚々と引き上げていきました!
・・・・・・・・(後日談)・・・・・・・・
作者 : かわいそうに思った大王様は、
その後4年に1度、
如月のミコトにこっそりと、
“朝日と夕日と月の雫を封じ込めた水晶の玉”
の仕送りを続けているのだそうです。
読者 : まあまあ、おもしろかったけど、
作者先生、あんたベストタイミングを外したな。
今年の2月29日に今日の作品出すべきやったやろ?
惜しかったな。次は4年後やデ。
作者 : この作品、思いつくのが遅すぎました…トホホ。
はい、「残念やったなー」と作者をどん底に突き落とそうとしている方、
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2008.08.07
Q:最近、蝙蝠(コウモリ)見かけましたか?<1>
大王 : 実刑に処す。
蝙蝠 : 大王様、それだけは何とか…。
大王 : ならん。
執行猶予期間中に、無免許で夜間飛び回るからじゃ。
蝙蝠 : おなかが空いて仕方がなかったのでございます。
1日に500匹もの虫を食べなければ、
我々は生きていけません。
大王 : 聞く耳持たん。
蝙蝠 : そんな…他の罰なら何でも甘んじて…。
大王 : 明日の朝、目が覚めたときに、
おまえは人間になっておる。
蝙蝠 : ガーン!
- - - * - - - * - - - * - - -
蝙蝠 : キンキンキンキン・・・
人間ってのは、超音波を出さないらしい。
そんなこと、信じられるか?
キンキンキンキン・・・
超音波を出さないで、
どうやってものの位置や形や大きさを知るというのだ。
キンキンキンキン・・・
我々コウモリ族は、絶えず口から超音波を出している。
それが物体に当たって跳ね返ってくる音のゆがみを
この大きな耳で聞いているからこそ、
ものの動きを正確に察知して
事前の衝突回避行動ができるのだ。
キンキンキンキン・・・
しかるに、人間という下等生物は、
主に視力という前近代的なアナログ計器による
低解像度分析だけだっていうじゃないか。
キンキンキンキン・・・
そんなチャチな分析で、
次に踏み出すべき一歩の方向と歩幅を
どうして判断できるっていうんだ。
キンキンキンキン・・・
たった1日の実刑とはいえ、
この不安な気持ちは耐えられないよ。
司書 : 申し訳ないが、キミ、
ここでは大きな声は出してもらっちゃ困るよ。
蝙蝠 : キンキンキンキン・・・
どうしてですか?
司書 : そのキンキンキンってのをやめてくれないかね。
ここは図書館だ。知っての通り、
たくさんの人が本を読みにやってくるところだ。
両目をしっかり開けて見てみろ!
みんな周りに迷惑をかけないように
静かに読んでいるだろう?
蝙蝠 : キンキンキンキン・・・
わかりました。
司書 : だ・か・ら・・・キンキンは!
[つづく]
作者 : この作品は、このサイトを参考にしました。
←ベスト50位以内
←ベスト10位以内
コウモリは超音波を出して飛んでるって知ってた方、
上のボタンを押してください。
ありがとうございました。
蝙蝠 : 大王様、それだけは何とか…。
大王 : ならん。
執行猶予期間中に、無免許で夜間飛び回るからじゃ。
蝙蝠 : おなかが空いて仕方がなかったのでございます。
1日に500匹もの虫を食べなければ、
我々は生きていけません。
大王 : 聞く耳持たん。
蝙蝠 : そんな…他の罰なら何でも甘んじて…。
大王 : 明日の朝、目が覚めたときに、
おまえは人間になっておる。
蝙蝠 : ガーン!
- - - * - - - * - - - * - - -
蝙蝠 : キンキンキンキン・・・
人間ってのは、超音波を出さないらしい。
そんなこと、信じられるか?
キンキンキンキン・・・
超音波を出さないで、
どうやってものの位置や形や大きさを知るというのだ。
キンキンキンキン・・・
我々コウモリ族は、絶えず口から超音波を出している。
それが物体に当たって跳ね返ってくる音のゆがみを
この大きな耳で聞いているからこそ、
ものの動きを正確に察知して
事前の衝突回避行動ができるのだ。
キンキンキンキン・・・
しかるに、人間という下等生物は、
主に視力という前近代的なアナログ計器による
低解像度分析だけだっていうじゃないか。
キンキンキンキン・・・
そんなチャチな分析で、
次に踏み出すべき一歩の方向と歩幅を
どうして判断できるっていうんだ。
キンキンキンキン・・・
たった1日の実刑とはいえ、
この不安な気持ちは耐えられないよ。
司書 : 申し訳ないが、キミ、
ここでは大きな声は出してもらっちゃ困るよ。
蝙蝠 : キンキンキンキン・・・
どうしてですか?
司書 : そのキンキンキンってのをやめてくれないかね。
ここは図書館だ。知っての通り、
たくさんの人が本を読みにやってくるところだ。
両目をしっかり開けて見てみろ!
みんな周りに迷惑をかけないように
静かに読んでいるだろう?
蝙蝠 : キンキンキンキン・・・
わかりました。
司書 : だ・か・ら・・・キンキンは!
[つづく]
作者 : この作品は、このサイトを参考にしました。
コウモリは超音波を出して飛んでるって知ってた方、
上のボタンを押してください。
ありがとうございました。
2008.08.10
Q:最近、蝙蝠(コウモリ)見かけましたか?<2>
大王 : アヤツはどうしておる?
家来 : まだ超音波を出しているようです。
大王 : 気の弱いヤツよ。
家来 : 図書館を追い出されたようですよ。
大王 : 図書館で超音波を出したのか?
家来 : 御意。
大王 : 懲役を10%増量せよ。
- - - * - - - * - - - * - - -
蝙蝠 : 追い出されたよ、図書館ってとこを。
人間ってキンキンが嫌いなんだな。
飛ぶばっかりで歩くことをしてなかったから、
何だか筋肉の動かし方がよくわからないな。
あ、座れるところがある…ベンチ。
夜飛んでるときに、よく人間たちが座ってたな。
顔をくっつけ合って何かしてた。
…あれ何してたんだろ?
ここでちょっと休憩。超音波も停止。
・・・・・・・・・・・・・・・・
おお、超音波を使わないって、
やっぱりすごい不安。
老人 : 座ってもいいかね?
蝙蝠 : キン・・・
(あ、いけねぇ)
どうぞどうぞ。
(でもこれってアレかな?)
老人 : 気分いいのう。
この時期にしては日差しも柔らかい。
蝙蝠 : はい、僕にはちょっと眩しすぎますが…。
(この人とアレしなきゃいけないのかな)
老人 : ごあいさつ代わりにコレなどいかがかな?
蝙蝠 : えっ? いや、あの…僕はソンナことしたことなく…。
(来たよ、来た来た、やっぱ来た…)
老人 : お口に合うかどうか…。
蝙蝠 : ギョエッ! おじいさん! 僕、時間がなくて。
あの、失礼します!
老人 : ????
このバームクーヘン、一人じゃ食えんから、
手伝ってもらおうと思ったのに…。
・・・・・・・・・・・・・・・・
蝙蝠 : ああ、危なかった。
人間ってやっぱ怖いワ。
不用意にベンチなんか座るもんじゃないな。
あのおじいさん“お口が合うかどうか”だって。
イヤだよ。あんな歯抜けじいさんと
“お口が合うかどうか”試すの。
人間って何でみんな口と口を合わせるんだろ?
ああ、早くコウモリの世界に戻りたい。
大王様! もうお許しください!
[つづく]
作者 : この作品は、このサイトを参考にしました。
←ベスト50位以内
←ベスト10位以内
コウモリが哺乳類だって知らなかった方、
上のボタンを押してください。
ありがとうございました。
家来 : まだ超音波を出しているようです。
大王 : 気の弱いヤツよ。
家来 : 図書館を追い出されたようですよ。
大王 : 図書館で超音波を出したのか?
家来 : 御意。
大王 : 懲役を10%増量せよ。
- - - * - - - * - - - * - - -
蝙蝠 : 追い出されたよ、図書館ってとこを。
人間ってキンキンが嫌いなんだな。
飛ぶばっかりで歩くことをしてなかったから、
何だか筋肉の動かし方がよくわからないな。
あ、座れるところがある…ベンチ。
夜飛んでるときに、よく人間たちが座ってたな。
顔をくっつけ合って何かしてた。
…あれ何してたんだろ?
ここでちょっと休憩。超音波も停止。
・・・・・・・・・・・・・・・・
おお、超音波を使わないって、
やっぱりすごい不安。
老人 : 座ってもいいかね?
蝙蝠 : キン・・・
(あ、いけねぇ)
どうぞどうぞ。
(でもこれってアレかな?)
老人 : 気分いいのう。
この時期にしては日差しも柔らかい。
蝙蝠 : はい、僕にはちょっと眩しすぎますが…。
(この人とアレしなきゃいけないのかな)
老人 : ごあいさつ代わりにコレなどいかがかな?
蝙蝠 : えっ? いや、あの…僕はソンナことしたことなく…。
(来たよ、来た来た、やっぱ来た…)
老人 : お口に合うかどうか…。
蝙蝠 : ギョエッ! おじいさん! 僕、時間がなくて。
あの、失礼します!
老人 : ????
このバームクーヘン、一人じゃ食えんから、
手伝ってもらおうと思ったのに…。
・・・・・・・・・・・・・・・・
蝙蝠 : ああ、危なかった。
人間ってやっぱ怖いワ。
不用意にベンチなんか座るもんじゃないな。
あのおじいさん“お口が合うかどうか”だって。
イヤだよ。あんな歯抜けじいさんと
“お口が合うかどうか”試すの。
人間って何でみんな口と口を合わせるんだろ?
ああ、早くコウモリの世界に戻りたい。
大王様! もうお許しください!
[つづく]
作者 : この作品は、このサイトを参考にしました。
コウモリが哺乳類だって知らなかった方、
上のボタンを押してください。
ありがとうございました。
2008.08.12
Q:最近、蝙蝠(コウモリ)見かけましたか?<3>
大王 : アヤツもそろそろ人間社会の怖さがわかってきたようだな。
家来 : いえいえ、まだ序の口でございまする。
- - - * - - - * - - - * - - -
蝙蝠 : 昨日の夜から何も食べてない。
フラフラしてきた。
あ、ここは夜な夜な僕らが水を飲みに来てたお屋敷だ。
空から見る雰囲気とは全く違う。
立派な門だな。
よし、入っちゃえ。
ここの庭にある池は、
蚊やコバエもたくさんいて
最高の穴場なんだよな。
奥様 : あら、剪定(せんてい)の方?
蝙蝠 : センテイ?
奥様 : 庭のお仕事にいらしたんでしょ?
蝙蝠 : あ! はい…。
奥様 : 初めての方かしら?
蝙蝠 : はいはい、そうです。
奥様 : ふふっ、あらそう。道具はどうなさったの?
蝙蝠 : なくても大丈夫です。
奥様 : あはは。なくてどうやって木を切るの?
蝙蝠 : そこは専門家にお任せください。
奥様 : おもしろいこと言う方ね。
蝙蝠 : まずは、どんな庭か見ないことには…。
・・・・・・・・・・・・・・・・
蝙蝠 : キンキンキンキン・・・
池、池、蚊、蚊、コバエ、コバエ!
パクパク、うめぇうめぇ、パクパク・・・
奥様 : どうですか、専門家のおにいちゃん。
蝙蝠 : イケますね。ここのコバエ最高です…あ、いや、
池ですね。ここの見栄え最高です。
奥様 : 池よりこの梅の木を何とかしていただきたいの。
蝙蝠 : 何をするにもまずは腹ごしらえからですから。
奥様 : 先におにぎりでもお持ちしましょうか。
蝙蝠 : いえもう、たくさんいただきましたから。
- - - * - - - * - - - * - - -
大王 : けしからん! 楽しそうじゃないか。
家来 : 不法侵入で警察に突き出されると思っておりましたが…。
[つづく]
作者 : この作品は、このサイトを参考にしました。
←ベスト50位以内
←ベスト10位以内
哺乳類は世界中に約4000種類いるといわれます。
このうち何と1000種がコウモリなんだって。
コウモリが哺乳類の4分の1も占めてるって知らなかった方、
上のボタンを押してください。
ありがとうございました。
家来 : いえいえ、まだ序の口でございまする。
- - - * - - - * - - - * - - -
蝙蝠 : 昨日の夜から何も食べてない。
フラフラしてきた。
あ、ここは夜な夜な僕らが水を飲みに来てたお屋敷だ。
空から見る雰囲気とは全く違う。
立派な門だな。
よし、入っちゃえ。
ここの庭にある池は、
蚊やコバエもたくさんいて
最高の穴場なんだよな。
奥様 : あら、剪定(せんてい)の方?
蝙蝠 : センテイ?
奥様 : 庭のお仕事にいらしたんでしょ?
蝙蝠 : あ! はい…。
奥様 : 初めての方かしら?
蝙蝠 : はいはい、そうです。
奥様 : ふふっ、あらそう。道具はどうなさったの?
蝙蝠 : なくても大丈夫です。
奥様 : あはは。なくてどうやって木を切るの?
蝙蝠 : そこは専門家にお任せください。
奥様 : おもしろいこと言う方ね。
蝙蝠 : まずは、どんな庭か見ないことには…。
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蝙蝠 : キンキンキンキン・・・
池、池、蚊、蚊、コバエ、コバエ!
パクパク、うめぇうめぇ、パクパク・・・
奥様 : どうですか、専門家のおにいちゃん。
蝙蝠 : イケますね。ここのコバエ最高です…あ、いや、
池ですね。ここの見栄え最高です。
奥様 : 池よりこの梅の木を何とかしていただきたいの。
蝙蝠 : 何をするにもまずは腹ごしらえからですから。
奥様 : 先におにぎりでもお持ちしましょうか。
蝙蝠 : いえもう、たくさんいただきましたから。
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大王 : けしからん! 楽しそうじゃないか。
家来 : 不法侵入で警察に突き出されると思っておりましたが…。
[つづく]
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哺乳類は世界中に約4000種類いるといわれます。
このうち何と1000種がコウモリなんだって。
コウモリが哺乳類の4分の1も占めてるって知らなかった方、
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ありがとうございました。
